中小企業診断士試験は,受験生に対して中小企業診断士として活動するための基礎的能力を持っているかを問う試験である。


1 次試験では,考える力の土台となる幅広い知識を一定水準で持っているかを問い,2次試験では,企業を実際に診断・助言する上で必要になる情報整理力(読む力)・情報分析・考察力(考える力)・社長にわかりやすく伝える力(書く力・話す力)を持っているかを問うている。

これらは表面上で問われている能力であるが,実はあと2つの隠れた能力を問われている。


それは,「計画立案・実行能力」と「要点把握力」である。

中小企業診断士には,一定の期限までにその企業を分析・診断し,効果的な助言を行うことが求められる。
そのためには,診断助言計画を立案した上で,実行し,その結果を検証し,改善策を立案・実行する能力が必要である(計画立案・実行能力)。

また,自分にとって未知の業種・業態の企業を診断・助言する際には,できるだけ短期間でその企業に関する専門知識を得て,社長とある程度対等に論議できるように準備する能力も必要である(要点把握力)。

したがって,中小企業診断士試験では,1次試験で多岐にわたる領域を短期間で要領よく要点を把握し合格レベルに近づける力が問われており,試験制度全体では1年に1回しか実施しないことで,学習計画を立て効果的に学習を進める能力を問うているといえる。

カテゴリー: 学習のポイント

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